アルキンの付加反応

有機

アルケンへの還元

アルキンを二重結合の段階まで還元すると、cisあるいはtrans体が生成します。この選択制は、還元試薬によって決まります。たとえば、Lindlar触媒と呼ばれる、特殊なパラジウム触媒を使用するとcis体が生成します。

アルキンの付加反応はメカニズムが複雑なのでアルキンの付加反応に関しては暗記したほうがいいです。

アルケンの付加反応場合は、

この2段階目のような環状の中間体が生成します。アルキンの場合は、環状の化合物が生成しにくいため、反応性がアルケンに劣ります。

 

例題

1

Lindler触媒を使用したときは、触媒表面上で反応が進むため片側に付加します。(シン付加)(a-7-1)

2

Lindler触媒のような特殊な試薬以外はアンチ付加で進みます。(a-7-2)

3

シン付加→付加で進みます。(a-7-3)

4

中間体をビニルアルコールと呼び、また二重結合炭素に-OHが結合している構造をエノールと呼びます。C=Oの結合をもつ構造をケトと呼びます。ビニルアルコールは、エノールとケトで並行関係にあります。

原子配列が大きく異なるが互いに容易に相互変換して速い平衡関係にある化合物を互変異生体と呼びます。今回の平衡は「ケト-エノール互変異性」と呼びます。平衡は、弱い酸のほうに偏ります。

 

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